アメリカン・ホンダ・モーターは2026年11月3日(米国時間)、10月の米国新車販売を発表しました。ホンダとアキュラの合計は11万9,952台で前年同月比8.0%増、10月としては2020年以来6年ぶりの高水準です。ホンダブランドのハイブリッド車は3万2,519台(5.1%増)で、10月として過去最高を記録しました。

では、この米国の好調は、日本の中古CR-Vやアコードの相場に影響するのでしょうか。結論から言うと、米国仕様の車と日本で流通する中古車は別の在庫なので、直接の影響は小さいとみられます。ただ、ハイブリッドが売れ筋の中心に移っているという流れは、中古車を選ぶ側にとっても参考になります。

※ 情報の鮮度について:一次情報は、アメリカン・ホンダが2026年11月3日に公開した10月販売の発表です。公開から約1日半(約33時間)の内容で、販売台数は各社の公式発表、中古車相場はikura-cars.comの2026年11月時点のデータによる参考値です。

米ホンダの10月販売で何が起きたか

発表の主な数字を整理します。

項目2026年10月前年同月比
アメリカン・ホンダ(ホンダ+アキュラ)合計11万9,952台8.0%増
ホンダブランド10万9,162台9.1%増
ホンダブランドのハイブリッド3万2,519台5.1%増
ライトトラック(SUV・ピックアップなど)8万3,559台9.6%増
アキュラ1万790台2.5%減

1月からの累計では、アメリカン・ホンダ全体で126万9,213台(5.0%増)です。ホンダブランドのハイブリッドは、10月の販売台数10万9,162台の約29.8%を占めた計算になります。

※ 数値はアメリカン・ホンダの発表による参考値です。ハイブリッドの台数はホンダブランドのもので、アキュラは含みません。

車種別ではCR-Vが中心

車種別では、CR-Vが3万4,815台(9.8%増)で最も多く、そのうちハイブリッドが1万8,534台でした。CR-Vの販売の53%がハイブリッドという水準で、CR-Vのハイブリッドは10月として過去最高です。

そのほかの発表内容は次のとおりです。

  • アコードは10.6%増で、販売の45%がハイブリッドグレードでした。
  • シビックは1万7,960台で、販売の36%がハイブリッドでした。
  • HR-V(日本名ヴェゼル)は1万2,353台(11.0%増)、パスポートは5,419台(14.9%増)、オデッセイは7,202台(32.2%増)でした。

他社も同じ方向、ガソリン高が背景と報じられている

ハイブリッドの伸びはホンダだけではありません。

  • トヨタ:10月の米国販売は22万1,507台で、そのうち電動車(ハイブリッド、プラグインハイブリッド、電気自動車などを含む区分)が12万6,054台。電動車の比率は約56.9%でした。電動車は台数ベースで34.6%増とされています。
  • ヒュンダイ:10月の販売は7万3,452台(5%増)で、ハイブリッドが20%増。全体に占めるハイブリッドの比率は29%で、10月として過去最高と発表しています。

日本メーカーの米国販売を伝えた報道では、原油高やガソリン価格の上昇が、燃費のよいハイブリッド車への需要を後押ししていると指摘されています。ただし、これは報道上の説明であり、各社の発表そのものに書かれた因果関係ではありません。

なお、先月の7〜9月の動きは米国7〜9月のハイブリッド急増を扱った記事で整理しています。今回の10月分は、その流れが月次でも続いたことを示す内容です。

米国の好調は日本の中古CR-V・アコード相場に影響する?

結論は「直接の影響は小さい」です。理由は2つあります。

  1. 米国で売れている車と、日本の中古市場にある車は別の在庫です。 米国向けの新車が日本の中古車として流通する経路は、基本的にありません。
  2. 日本の中古相場を動かすのは、国内の新車の納期・為替・輸出需要などです。 米国の販売台数の増減が、そのまま日本の中古価格に反映される仕組みはありません。

間接的な経路としては、世界的なハイブリッド需要の強さが生産の割り当てに影響し、国内向けの納期が延びる可能性が考えられます。納期が延びれば、すぐ乗れる中古車が下支えされる展開もありえます。ただし、今回の発表から国内の納期への影響は確認できていません。見通しの域を出ない点は押さえておいてください。

中古CR-V・アコードの相場実数(2026年11月時点)

ikura-cars.comの相場ページで、2026年11月時点の数字を確認します。

車種流通台数平均価格価格帯
CR-V742台270万円70〜550万円
アコード348台280万円50〜510万円

※ 相場はikura-cars.com調べの参考値です。両ページとも駆動方式(ハイブリッドかガソリンか)の区分がないため、ハイブリッドだけの価格は示せません。

CR-Vの年式別

流通がもっとも厚いのは2022年式で175台、価格帯は190〜430万円です。2021年式は135台で190〜390万円、2019年式は137台で150〜330万円、2020年式は85台で170〜370万円と続きます。最新の2026年式は62台で、410〜550万円と価格帯が一段高くなっています。

2022年式と2026年式を比べると、安い側の価格(最安)で約220万円の開きがあります。どこまで新しい年式を求めるかで、予算が大きく変わる車種です。

アコードの年式別

アコードは、2025年式が73台で370〜510万円、2024年式が33台で330〜510万円です。一方、台数がもっとも多いのは2012年式の113台(50〜510万円)で、年式によって性格が大きく異なります。2022年式は15台で230〜350万円、2020年式は36台で190〜330万円でした。

台数が少ない年式は、条件に合う車が見つかりにくい反面、出たときに比較できる数も少なくなります。希望の年式が2桁台の台数しかない場合は、早めに複数の候補を押さえておくと選びやすくなります。

中古車を買う・売る人はどう動くか

買う人

  • 米国のニュースを理由に、急いで買う必要はないとみられます。CR-Vのように流通が700台以上ある車種は、年式・走行距離・修復歴を比べながら選べます。
  • ハイブリッドを探すなら、駆動用バッテリーの状態と保証の有無・対象範囲を購入前に確認しましょう。相場ページに駆動方式の区分がないため、同じ年式でもグレードで価格が変わる点に注意してください。
  • 予算の整理は予算ツール、時期の目安は買い時診断が使えます。

売る人

  • 国内の相場は、為替や輸出需要の影響が大きいとみられます。米国の好調だけで売り時を決めるのは避けたいところです。
  • 愛車の目安はリセールツールで確認し、複数の見積もりを比べるのが基本です。

まとめ

  • アメリカン・ホンダの10月米国販売は11万9,952台(8.0%増)で、2020年以来6年ぶりの高水準。ホンダブランドのハイブリッドは3万2,519台で10月として過去最高でした。
  • CR-Vは販売の53%、アコードは45%がハイブリッドで、米国の売れ筋はハイブリッドに寄っています。トヨタ・ヒュンダイも同じ傾向です。
  • 米国仕様の車は日本の中古在庫と別なので、日本の中古CR-V・アコード相場への直接の影響は小さいとみられます。
  • 国内の中古は、CR-V(平均270万円・742台)もアコード(平均280万円・348台)も、年式で価格差が大きい状況です。年式と状態で比べて選ぶのが現実的です。

今後は、国内の新車納期や為替、輸出需要の動きに注目しておくとよいでしょう。