三菱自動車は2026年9月2日、新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を世界初公開しました。ピックアップトラック「トライトン」由来のラダーフレームに、統合車両運動制御システム「S-AWC」を組み合わせたフラグシップSUVで、生産拠点はタイに一本化されます。2026年度中にタイ・日本・オーストラリアへ投入し、2027年度以降は世界約100カ国へ順次展開する計画です。国内での発売時期・価格は本稿執筆時点で未公表ですが、日本仕様の生産が2019年に終了して以来供給が増えていない中古の旧型パジェロにとって、今回の話題化がどう波及しうるか、当サイトの実際の流通データとあわせて整理します。

※ 情報の鮮度について:本記事の一次情報は三菱自動車の公式ニュースリリース(日本語版・英語版とも2026年9月2日付)です。公開から本稿執筆時点(9月3日朝)まで1日程度のため、速報に近い形で扱っています。なお本件は、世界初公開の日程自体が9月2日であることを2026年8月24日時点で予告していた続報にあたります。

何が起きたか:新型パジェロ、9月2日に世界初公開

三菱自動車は2026年5月29日に車名を「パジェロ」に決定して以降、8月24日のティザーサイト更新で世界初公開日を9月2日と予告していました。今回、実際に世界初公開が行われ、車両の仕様や今後の展開計画が明らかになっています。

時点内容
2026年5月29日車名を「パジェロ」に決定、2026年秋の世界初公開を発表
2026年8月24日ティザーサイトで世界初公開日を9月2日と明示
2026年9月2日世界初公開。仕様・生産拠点・展開計画を発表
2026年度中(予定)タイ・日本・オーストラリアへ投入
2027年度以降(予定)アセアン・中南米・中東など世界約100カ国へ順次展開

※ 時期は三菱自動車の公式発表による参考値です。国内での発売時期・価格は本稿執筆時点で未公表です。

新型は全長4,920mm・全幅1,925mm・全高1,910mm、ホイールベース2,870mm、最低地上高230mmの3列7人乗りボディです。専用開発の2.4Lクリーンディーゼルエンジン(ワイドレンジのシングルVGターボ付き、最大トルク480N・m、一部仕様は470N・m)に、新開発のスポーツモード付き8速オートマチックトランスミッションを組み合わせます。4WDシステムは「スーパーセレクト4WD-II(SS4-II)」で、これにアクティブヨーコントロールなどを統合する「S-AWC」を新たに搭載しました。生産はこれまでの岐阜県内の専用工場(パジェロ製造)から、タイの生産拠点へ移管されています。

パワートレインと展開計画の数字整理

項目内容
エンジン2.4Lクリーンディーゼル(シングルVGターボ)
最大トルク480N・m(一部仕様470N・m)
変速機新開発8速AT(スポーツモード付)
4WDシステムスーパーセレクト4WD-II(SS4-II)+S-AWC
車体寸法全長4,920mm・全幅1,925mm・全高1,910mm
ホイールベース2,870mm
生産拠点タイ(旧型は岐阜県内の専用工場)
歴代累計生産台数4世代累計329万台超(展開170以上の国と地域)

※ 数値は三菱自動車の公式ニュースリリース(2026年9月2日付)による参考値です。価格・国内グレード構成は今後の発表を待つ必要があります。

パジェロは1982年に初代が発売されて以降、4世代にわたり世界170以上の国と地域で累計329万台超を販売してきた三菱自動車の看板モデルです。日本仕様は2019年8月に、輸出仕様(モンテロ)も2021年7月に生産を終えており、今回の新型は国内・海外を通じて約5〜7年ぶりの復活にあたります。

中古の旧型パジェロ、相場と流通の実態

ここからが中古車を検討している読者にとっての本題です。当サイトのパジェロの中古車相場ページによると、2026年9月時点の流通台数は263台、価格帯は85万〜485万円、平均価格は199万円です。

中古パジェロの流通台数、年式ごとの分布

年式別に見ると、2012年式が179台と全体の約68%を占め、突出して流通量が多い年式です。これに2015年式17台、2017年式15台が続き、2018年式(3台)・2020年式(1台)のような比較的新しい年式はごく少数しか出回っていません。生産終了から7年が経ち、状態の良い個体ほど市場から先に姿を消していく構図がうかがえます。

当サイトの前回記事では、世界初公開の日程が8月24日に確定したことを受けて、その執筆時点(8月27日)で流通259台・平均194万円だったパジェロの相場を取り上げました。今回確認できた263台・平均199万円という数字と比べると、この1週間ほどで流通台数・平均価格ともにわずかに増えていますが、母数が263台程度の小規模な市場であるため、この程度の変動は通常の範囲内とみられます。日本仕様の生産が2019年に終了している以上、中古市場に出回る旧型パジェロの母数がこれ以上大きく増えることはなく、良好な状態の個体は流通するたびに選択肢が狭まっていく点は変わりません。

※ 台数・価格は当サイト独自の市場分析による2026年9月時点の参考値で、日々変動します。手元の1台の実際の査定額は査定診断ツールでご確認ください。

新型の世界初公開という話題そのものが旧型の相場を直接押し上げる材料ではありませんが、当サイトのジムニーの中古車プレミア化で見たとおり、生産終了後に供給が先細る本格クロスカントリーSUVは値落ちしにくく、場合によっては値上がりする値動きを見せることがあります。パジェロも生産終了から時間が経ち、かつ2012年式に台数が偏った構造にあるため、同様の構図に当てはまりやすいモデルといえます。

読者はどうすべきか

  • 旧型パジェロを予算重視で検討中の方: 流通の中心は2012年式で、価格帯は85万〜485万円と年式・状態による開きが大きいモデルです。査定診断ツールで気になる個体の相場感を確認し、狙い目度マップで割安ゾーンもあわせてチェックすると判断材料が増えます。
  • 旧型パジェロの売却・下取りを検討中の方: 生産終了から供給が増えない構造は変わらず、状態の良い個体は今後も相場が崩れにくいとみられます。新型の世界初公開で話題が広がるこのタイミングは、パジェロというモデル自体への関心が高まりやすい局面でもあり、売却先を急ぐ必要は薄いといえます。
  • 新型パジェロが気になる方: 国内での発売時期・価格は2026年度中の投入予定以上の情報がまだ公表されていません。他の本格クロスカントリーSUVとの比較は車種比較ツールで確認できます。

まとめ

  • 三菱自動車は2026年9月2日、新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を世界初公開しました
  • 生産拠点はタイに一本化され、2026年度中に日本・オーストラリアへ、2027年度以降は世界約100カ国へ順次展開する計画です
  • 新型は2.4Lクリーンディーゼル+8速AT、S-AWC搭載の3列7人乗りで、国内での発売時期・価格は本稿執筆時点で未公表です
  • 現行の中古旧型パジェロ(流通263台・平均199万円)は、日本仕様の生産終了(2019年8月)以降供給が増えない構造が続いており、2012年式に台数が偏っている点も変わっていません

なお、実際の中古車取引価格は車両状態・年式・グレード・地域によって変動します。売却を検討している方は、複数社で査定を取ると相場より高くなることもあります。