日産自動車は2026年8月27日、スポーツカー「フェアレディZ」と「フェアレディZ NISMO」のマイナーチェンジを発表し、同日発売しました。現行モデル(RZ34型)は2022年8月の発売から約4年ぶりとなる大幅な改良で、目玉はNISMOへの6速MTの新設定です。価格はフェアレディZが573万7600円から、NISMOが975万2600円から。結論から言うと、現行モデルの中古相場はすでに2025年式で450万円台からと新車の標準グレード価格に迫る水準まで上がっており、旧世代を含めた中古車全体の相場を押し上げる材料が今回また一つ加わった形とみられます。
※ 情報の鮮度について: 本記事は日産自動車の公式発表(2026年8月27日)を一次情報とし、Car Watch・グーネット・オリコンなど複数媒体の報道とあわせて内容を確認しています。発表から本記事公開までの経過時間は1日前後で、速報に近い形で扱っています。中古車相場のデータはikura-cars.com調べ(2026年8月時点)による参考値です。
フェアレディZとは 新旧モデルの位置づけ
「フェアレディZ」は1969年発売の初代S30型から数えて、現行のRZ34型で7代目・56年の歴史を持つ日産のスポーツカーです。S130型・Z31型・Z32型・Z33型・Z34型と続き、2022年に現行のRZ34型へフルモデルチェンジしました。今回のマイナーチェンジは、そのRZ34型にとって発売以来初めてとなるまとまった改良です。中古車市場では歴代モデルすべてが流通しており、年式によって価格帯が大きく異なる点が、このクルマを検討するうえでの特徴になっています。
フェアレディZのマイナーチェンジで何が変わったのか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表・発売日 | 2026年8月27日 |
| フェアレディZ 価格 | 573万7600円〜699万9300円(標準/Version T/Version S/Version ST) |
| フェアレディZ NISMO 価格 | 975万2600円〜(特別塗装色で+4万9500円〜) |
| 最大の変更点 | NISMOに6速MTを新設定(従来は9速ATのみ) |
| 外装 | フロントに「Z」エンブレムを復活、新意匠のフロントバンパー、新色「雲龍グリーン/スーパーブラック」(2トーン)を含む全10色 |
| 内装 | S30型をオマージュした内装色「タン」を新設定、Qi2規格ワイヤレス充電器を採用 |
| 足まわり | 大径モノチューブショックアブソーバーを採用し、ダンパー受圧面積を従来比26.6%向上 |
| NISMO専用装備 | GT-Rにも採用の2ピースドリルドローターをフロントブレーキに搭載 |
※ 価格は消費税込・メーカー希望小売価格。数値は日産自動車の発表内容を、Car Watch・グーネット・オリコンの報道と突き合わせた参考値です。
外装ではフロントの「Z」エンブレムを復活させたほか、新意匠のフロントバンパーを採用し、歴代モデルを踏まえた見た目に変更されています。足まわりにも手が入っており、単なる化粧直しにとどまらない中身のアップデートといえます。
NISMOの6速MT追加が意味すること
「フェアレディZ NISMO」は2024年モデルの追加時点では9速ATのみの設定で、MTを望む声が長く出ていました。今回、ショートストローク仕様の6速MTが新たに設定されたことで、標準モデルだけでなく最上位グレードでも自分でギアを選ぶ楽しみ方が選べるようになります。価格は2024年モデルNISMOの920万400円から975万2600円へ、約55万2000円(+6.0%)の値上がりです。装備の底上げを踏まえれば許容範囲とみられますが、既存のNISMO(AT仕様)オーナーにとっては、MT設定車が新たに市場に加わることで、中古のAT仕様NISMOが持っていた希少性がやや薄れる可能性があります。一方で、MT仕様のフェアレディZ NISMOという組み合わせ自体がこれまで存在しなかったため、発売直後の個体はマニュアル志向の愛好家からの需要を集めやすく、当面は品薄が続く可能性もあります。
現行フェアレディZの中古相場は今どうなっているか
ikura-cars.comの相場データ(2026年8月時点)によると、フェアレディZ全体(旧世代を含む)の流通台数は830台、平均価格426万円、価格帯は70万円〜1030万円です。最多流通は2012年式(先代Z34型・2012年7月のマイナーチェンジ後モデル)の478台(70万円〜1030万円)で、旧世代を含めた裾野の広さがうかがえます。
一方、現行モデル(RZ34型)に近い年式に絞ると相場は大きく異なります。2025年式は103台が流通し、価格帯は450万円〜1030万円。2026年式はまだ10台と少なく、470万円〜830万円です。つまり現行モデルの中古は下限だけを見ても、今回発表された新車標準グレード(573万7600円)に迫る水準まで来ており、値落ちがほとんど進んでいないことが分かります。走行距離で見ると、走行1万km未満の個体は81台で470万円〜1030万円、逆に15万km以上でも65台流通しており価格帯は70万円〜1030万円まで広がります。もっとも流通が厚いのは走行10万〜15万km帯の142台で、年式・走行距離のどちらを軸にしても選択肢の幅が広いのがこの車種の特徴です。

中古相場にどう波及しうるか
現行モデルの中古がすでに新車に近い水準にあるところへ、今回のマイナーチェンジで新色・エンブレム復活・足まわり改良といった商品力の底上げが加わりました。外観の違いがはっきりするため、改良前(2022年〜2026年8月発売分)の現行モデルは「型落ち」として中古相場が一時的に伸び悩む可能性があります。ただしフェアレディZはもともと生産・供給が絞られているスポーツカーで、中古の値落ちが緩やかな傾向があるため、下押し圧力が働いても限定的にとどまるとみられます。
先代Z34型やZ33型など旧世代のフェアレディZについては、今回の改良は基本的に別世代の話であり、直接の値動き要因にはなりにくいとみられます。ただし「Z」エンブレムの復活やS30型をオマージュした内装色など、今回の改良が旧世代の意匠を持ち込む形になっている点は、旧世代のファン層の関心を現行モデルへ引き戻す方向に働く可能性があり、結果として旧世代の中古需要がやや弱まる場面も考えられます。トヨタGR86が一部改良で限定色を復活させた際も、中古相場がすでに新車最安グレードに近づいていたことがわかっています。スポーツカーは改良のたびに中古相場が新車価格を追いかける構図が繰り返されやすい車種と言えそうです。
読者はどうすべきか
- 現行フェアレディZを中古で検討している方: 2025〜2026年式はすでに新車標準グレードに近い価格帯です。査定診断で今の相場観を確認したうえで、新車と中古の価格差が本当に見合うかを見極めることをおすすめします。
- NISMOのMT仕様を狙いたい方: 発売直後は品薄が予想されます。車種比較で標準モデルとNISMOの装備差・価格差を並べて確認しておくと、中古が出てきたときの判断が速くなります。
- 旧世代のフェアレディZ(Z33・Z34型)の売却を考えている方: 現行モデルへの注目が高まる局面は、旧世代の相場が動きやすいタイミングでもあります。買い時マップで売却のタイミングを確認しておくと安心です。
まとめ
- 日産は2026年8月27日、「フェアレディZ」「フェアレディZ NISMO」をマイナーチェンジし同日発売。価格はフェアレディZが573万7600円から、NISMOが975万2600円からです
- 最大の変更点はNISMOへの6速MT新設定で、これまでAT専用だったNISMOでもMTが選べるようになりました
- 現行モデル(RZ34型)の中古相場は2025年式で450万円〜1030万円、2026年式で470万円〜830万円と、すでに新車標準グレードに迫る水準です
- 旧世代を含めたフェアレディZ全体の流通台数は830台・平均426万円で、今回の改良は中古相場全体を押し上げる材料の一つになりうるとみられます
実際の取引価格は個体の状態やグレード、地域差によって変動します。中古での購入・売却を検討する際は、最新の相場情報とあわせて確認してください。